夏休み最終日に思う(8月31日)

8月31日… 92人
9月 1日…131人
9月 2日… 94人
 
これは何の数字だと思われますか?実は、内閣府が過去40年ほどにわたって調べた、18歳以下の自殺者数です。先日27日(日)の中日新聞が、夏休み明け前後が突出して多いということを、1面で取り上げていました。
現役の中学生はもちろん、保護者の方々もご自身の中学生時代を振り返り、夏休みが終わるこの時期になると「ああ、もう終わっちゃう」「まだ宿題ができていない!」とゆううつな気持ちになったことがあるのではないでしょうか。以前は、それでも「学校へ行かなきゃ!」と自分自身を奮い立たせたものですが、今は、そこで「死」を選ぶ子が多くなっているようです。
 
学校で教育に携わる私たちが言うもの変ですが、学校は“絶対”な場所ではありません。登校できることにこしたことはありませんが、自らの命と引き換えにするところではないと思います。どうしても学校に足が向かないようなら、家族やさまざまな相談機関に相談し、気持ちを軽くしてからゆっくりと考えればよいと思います。もちろん、学校に相談してくれれば、家庭訪問をしたり相談機関を紹介したりとアドバイスもできます。
明日は始業式。皆さんの元気な顔を見られることを楽しみにしていますが、それよりも、誰一人としてかけがえいのない命を落とすことのないように願っています。

がんばっている証(あかし)(8月30日)

「どう、順調?」
「はい!」
「お、自信ありそうだね」
今日は、赤ブロックの旗の制作の様子を見にいきました。
「他のブロックはどうですか?」
「どこもがんばっているよ」
「どこがよさそうですか?」
「それはノーコメントだな」
と和気あいあいとした雰囲気です。ほぼ最終段階のようで、細かなところの重ね塗りや、影や輪郭をほどこしての強調などをしていました。初挑戦の1年生に、
「ここんとこ、こうやって塗って」
と指示も的確です。
 
そんな様子を見ながら、ふと足元に目を落とすと、真っ白な靴下に無数の赤や黒の絵の具が…。家で、
「なに、これ、どうしたの!落ちないよ!」
ときつい口調で言われている光景が目に浮かびました。でも、これこそが、この子たちのがんばっている証(あかし)なのです。勲章なんだと思います。どうか大目にみてあげてください。そして、「がんばっているんだね」とほめてあげてください。完成間近です!

仲間と共に学び共に考える(8月29日)

「仲間と共に学び共に考えることのできる生徒の育成」
これは、これまでもしばしばお伝えしている、弥富中学校が取り組んでいる道徳教育の研究テーマです。しかし、これは道徳に限ったものではありません。学校のさまざまな取組は、それ単独で成り立つものはあまりなく、各教科で学習したことを日常の活動で生かしたり、行事で得た経験をその後の活動でさらに伸ばしたりします。
道徳の時間に、クラスの仲間と意見を出し合い考えることで、新しい気づきや成長を見せてくれる子どもたちが、今、学校祭のパフォーマンスや合唱、旗などを創り上げる中で、同じように互いの意見を出し合っています。
「ね、ね、ここんとこ、こうやってやったらいいんじゃない」
「こうやって回したら?」
「前後に振るのもいいんじゃねぇ」
その表情は輝きに満ちています。

力作ぞろい(8月28日)

先日の出校日は、夏休み中の子どもたちの事故やけが、健康面の様子などを確認するとともに、2学期によいスタートを切るために、気持ちのギアを入れることもねらいのひとつにありました。この日を課題の提出日にしてあるのも、その理由です。すべての子がすべての課題を、というわけにはいきませんでしたが、しっかり取り組んだものを胸を張って出してくれた子がたくさんいました。先生たちは、その課題を見ながら、「お、よくがんばったな」「2学期、期待できそうだね」と、そこから伝わってくる子どもたちの姿に目を細めていました。
そんな中で一段とうれしそうにしていたのが、美術の先生です。提出されたポスターを1枚1枚見ながら、そのできばえに、
「おおっ」
と感嘆の声をあげていました。入賞するかどうかは別にして、そのテーマについて思いをめぐらせ、構想を練り、時間をかけて仕上げた作品はどれも力作ぞろいでした。

気持ちよく2学期を迎えるために(8月25日)

まだ朝の涼しさが少し残っている時間帯に、体育館北側の道路に面した植え込みに男子バレー部の姿がありました。手には軍手をはめ、足元に大きなごみ袋が置いてありましたので、草取りをしてくれているのだと、すぐに分かりました。
 
ご家庭でもそうだと思いますが、夏は雑草が猛烈な勢いで伸びます。弥富中学校は市内の他の学校に比べるとまだ花壇等は少ない方ですが、それでも広い敷地のいたるところに雑草が大きな顔をしています。教室や廊下を毎日そうじして気持ちよく学習できるようにするのと同じように、これらの雑草もきれいにし2学期を迎えたいものです。しかし職員だけでは手が足りませんので、毎年、部活動単位でそれを手助けしてもらっています。大切な部活動の時間を草取りに費やせてしまい申し訳なく思いますが、子どもたちの手を借りると見る見るうちにきれいになっていきます。
  
ほどなくすると、体育館の中にはさっきまで黙々と草を取ってくれていたバレー部の元気のよい声が響いていました。ボールをトスする手にはめていた軍手は、きれいに洗って体育館の外に干してありました。