チュンチュン(12月6日)

「○○おろし」という言葉が全国各地にあります。有名なところでは、野球の阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」を思い浮かべる方も多いと思います。そして、この地方でも「鈴鹿おろし」「伊吹おろし」などをよく耳にする季節になりました。山から吹き降ろす風をそう呼ぶわけですが、途中にさえぎる地形や建物がないとそれはかなり遠くまで届き、ここ弥富にも伊吹おろしが吹き、寒さを増大させています。
寒さだけではなく、最後まで木々にしがみついていた葉もその北風に吹き飛ばされて、今は枝だけになっています。
 
と、そう思っていました。しかし、校舎の窓からふと見るとたくさんの葉がついているではありませんか!?「あれ、確か葉は全部落ちたはずだけど…」と近くへ行って見てみると、
「チュンチュン」
という鳴き声が。葉だと思っていたのはスズメの群れだったのです。田にあった稲の切り株から短く伸びた稲がわずかながら穂をつけ、それをついばみに寄ってきて、時折、こうやって木の枝に留まって羽を休めているようです。
しかし学校の周りの田の切り株も、トラクターで耕されつつあります。スズメたちはそんな様子をどう見ているのでしょうか。