さしのべられた手(6月23日)

登校指導を終え校門をくぐると、門のわきの植え込みに鳥のひながいました。先日、美術室で巣づくりをしている鳥を紹介しましたので、「ここにも」と思ったら、今回は少し状況が違いました。
 
小鳥は茶色のハンカチに大事そうにくるまれて学校までやってきました。登校途中に1年生の子が見つけたそうです。自分の力で飛ぶことができなかったので、そっと手を伸ばすと、それを近くで見ていた近所の方が、
「これを使って」
と、茶色のハンカチを差し出してくださいました。その子は一瞬戸惑いましたが、お礼を言い、そのハンカチを借り、大事そうに小鳥をくるみました。部活の朝練習に遅れまいと急ぐ一方で、小鳥をくるんだハンカチを持つ手はどこまでも優しく、小刻みに震える小鳥を守っていました。
学校まで連れてきて、門のところに立っていた先生にそのことを伝え、小鳥が安心して休められるところへ優しく置いてあげました。
 
さっきまで降っていた雨は、いつの間にかあがっていました。