喜んでくれるかな?(5月11日)

朝、登校する子の中に大きなダンボールを抱えてくる子が数人いました。
「それ、おもちゃ作りで使うの?」
「はい!」
毎年、3年生がこの時期の家庭科の授業で幼児のおもちゃ作りを実習します。事前にどういうものを作るかを考え、簡単な設計図のようなものも描き、必要な材料を各自で用意しました。ダンボール、フェルト、ペットボトルなどを切ったり貼ったり、縫ったりと黙々と作業をしていました。作るおもちゃも材料もそれぞれ違いますが、皆、頭の中には、「喜んでくれるかな?」「遊びやすいかな?」「危なくないかな?」と小さな子の笑顔を思い浮かべながら作っているようでした。優しい表情からそれが伝わってきます。

ローテーション授業(5月2日)

教室に大型モニターが置かれ、3年生の子たちがそれに見入っていました。「なんのビデオだろう」という軽い気持ちで教室の中に入りました。
流れていたのは戦争の映像でした。子どもたちは誰一人として動くこともせずそれを観ています。燃えさかる炎、その炎から争うように逃げる人たち。花嫁衣裳を抱きかかえ夫の名前を呼びながら炎に包まれていく女性…。姉と弟がしっかりと手をつないで逃げた先は川。飛び込んだ時にその手がはずれて互いに名前を呼び合うも…。
「今の気持ちをプリントに書いてください」
静かな声で指示をすると、すぐに書き出す子がいる一方で、放心状態でペンを持とうとしない子も。中には、めがねの奥に指を入れ涙をぬぐう子もいました。
 
これは「国際理解」をテーマにした道徳の授業です。授業していたのはそのクラスの担任ではなく、隣のクラスの先生でした。昨年度から取り入れている「ローテーション授業」です。かつての道徳は、ある決まった価値観や方向性に導くものが多く行われていましたが、今は違います。35人の子が集まれば、35通りの価値観があります。それを互いに自分の言葉で発することで、自分自身の考え方に広がりや深まり、多様性が生まれます。担任ではない先生がローテーションで入るのも、そのためのひとつの方法です。
子どもたちの心は、この時間の中で大きく揺さぶられました。そんな授業が日常の中で行われていることを誇らしく思いました。

生徒総会(4月27日)

生徒会活動。小学校では「児童会活動」と呼んでいて、執行部やさまざまな委員会が活動を行っていました。それだけだと、ただ呼び方が変わっただけのように思うかもしれませんが、小学校と中学校の大きな違いが一つあります。それは、「総会」があることです。
昨年度の反省をふまえ、今年度の活動のねらいや計画を発表し、それを会員である全校生徒に承認してもらいます。会社や先日のPTAのような団体などで行われている総会と同じで、みんなの意見でつくり上げるという手順を踏んでいます。上の写真をクリックすると各委員会、執行部の目標や計画をご覧いただけます。どの活動も拍手多数で承認され、今年の生徒会活動がいよいよ動き出します。
その中で、生徒会テーマも決まりました。今年は、「挑戦」というキーワードで各クラスから募集し、
  「咲かせよう 夢への蕾 無限の挑戦」
です。さぁ、どんな挑戦する姿を見せてくれることでしょう。期待しています!

不易(4月25日)

「不易と流行」という言葉があります。「不易」とは、時代を越えても変わらないもの、という意味で、時代とともに変わる「流行」とよく対比して使われます。いろいろな考え方や方法は時代とともにどんどん変わっていきますし、それをうまく取り入れることはとても重要です。しかし一方で、そういった流行に惑わされることなく、本質を求め続けるということも大切です。
 
今日は、そんな「不易」な授業を紹介します。左の写真は図書室での1年生の国語の授業です。机の上には分厚い「国語辞典」「漢和辞典」「古語辞典」がどんと置かれ、子どもたちはそれを懸命にめくって調べていました。今は電子辞書が普及し、ポケットに入るくらいのそれさえあれば、いとも簡単に調べることができる時代ですが、やはりこうして手や目を駆使して調べることで、定着度が違います。
もう一方は、3年生の数学の授業です。二人の数学の先生が赤ペンを持って、一人一人の解答を見て回っていました。そして、
「よし、正解!」
とすぐその場で丸をつけます。これは「丸つけ法」と呼ばれる手法で、子どもたちは自分の努力に対しすぐに評価してもらえるので、効果があるといわれています。
一見、地味な授業スタイルかもしれませんが、間違いなく子どもたちの力になる指導法です。
IMG_4093 IMG_4094

授業参観&PTA総会(4月21日)

今年度最初の授業参観を行いました。授業が本格的に始まってちょうど1週間ほどたったところです。最初ということで、どのクラスも担任の授業を参観いただきました。新しいクラス、新しい先生の授業はいかがだったでしょうか。まだ“よそいき”のぎこちなさを感じたものの、時折笑い声も聞こえ、意見や班での話し合い活動なども声がよく出ていたように思います。前日のホームページでお願いしたように、教室の中まで入って掲示物などもしっかりご覧いただいている姿もあり、とてもうれしく思いました。
 授業参観のあと、学級PTAで担任からあいさつをさせていただき、すぐに場所を体育館にかえてPTA総会が行われました。28年度の活動ならびに決算報告につづき、29年度の役員・委員や活動計画、予算案などが承認され、新しい年度もPTA活動もスタートしました。今年度も、子どもたちを、また、弥富中学校をお支えいただきますようお願いします。