しかし、その予想がよい方向にはずれ、いつもの景色が用意されていました。今日は3日間の日程の中で一番多い106人が受験します。駅の様子を見にいくと、まだ薄暗い中、一人二人と集まってきます。
「おはよう!」
思ったほどの緊張感はないようです。
「よかったね、雪が降らなくて」
そんな言葉を交わしながら一緒に行く子を待ちます。
名鉄弥富駅の前はごった返していました。なにしろ、85名が同じ電車に乗ることを予定していますから。駅員の方に、
「受験でご迷惑をおかけします」
とあいさつをすると、
「いえいえ、がんばってください!」
と、逆に応援されました。うれしいことです。
子どもたちが改札を通りホームに移動し始めた頃に粉雪が舞い始めました。相撲の世界では「雪=白星」ということで縁起がよいとされているそうです。そうなってほしいと願い、真っ赤な電車を見送りました。