その大会で、大城珠莉さんが3年女子100m決勝で12秒50の走りを見せ、見事、全国大会への切符を手にしました!予選は12秒55と、標準記録に100分の2足らず唇をかみましたが、午後からの決勝に向けてコンディションを整え、部の仲間からの励ましを受けスタートラインに立ちました。
周りの選手からは頭ひとつ小柄な体ですが、実に落ち着いて堂々としていました。アナウンスで名前がコールされると、スタンドの最前列に陣取った陸上部の大応援団が拍手と声援を送ります。
スタート!いつもの彼女の走りです。しかし、レベルの高い子の多い学年。着順は4位か5位か…。タイムも分かりません。スタジアムの電光掲示板にタイムが表示されるまで、とても長く感じました。
「お。やった!、12秒50!」
全国大会への出場を決めた瞬間でした。
表彰式を待つ間、黙々とメモを取る同級生の姿があり、
「何を書いてるの?」
と聞くと、
「全国大会へ行くからメッセージを書いているんです」
と、はにかみながら答えてくれました。