卓球の個人戦に、弥富中からただ一人出場した奥岡さん。でも、決してそれは孤独な戦いではありませんでした。卓球は試合前にウォーミングアップを兼ねて、試合会場の台で練習をすることができます。台やボールによって弾み方が微妙に違うので、この練習はとても大切です。その練習のためにチームメイトが同行してくれているのです。こんなに心強いことはありません。そして、彼女の背中のゼッケンを留めていたのは「だるまさん」のついた安全ピン。ご家族の心づかいか本人のげんかつぎかは聞きませんでしたが、そんな応援を背に初戦を迎えました。
相手は西尾市の寺津中の子でした。初めての対戦です。相手のサーブ。受けたラケットからボールが大きく横へはねました。2球目も。明らかにボールがとても切れていて、それに対応できていないようです。しかし、ここから西尾張大会でも見せた対応力の高さを見せます。ボールの回転を見極め、しっかりと返していき、しだいにポイントも重ねていきました。11対5。終わってみれば、戸惑ったのは相手の方かもしれません。
このあと、
11対9
3対11
8対11
と互いに取り合いフルセットになりました。開始早々2点を先取され、このまま相手の流れで押し切られるのかと思った矢先、連続5ポイントで逆転!このままいきたいところですが、ファイナルセットですので、5点取ったところでコートチェンジで、その勢いが途切れます。7対9となったところで、顧問から「タイム」の声。流れを再びたぐり寄せます。そして10対10のデュースに。手に汗握る熱戦とはこういう試合のことを言うのでしょう。
最後はそこから2点奪われ、10対12で惜敗となりましたが、すばらしいゲームを見せてくれました。観客席に戻ってきた時のその表情が、とてもいい顔をしていたのが印象的でした。
同じ頃行われた、柔道の個人戦には男子1名、女子3名が出場しましたが、こちらも1回戦の壁にはね返されました。