朝、いつものように東の交差点で登校指導をしていました。
「おはようございます」
今年の重点目標であるあいさつがだいぶできるようになってきたように思います。そんなふうに多くの子が横断歩道を渡っていく中に、少し違和感を感じた子がいました。
「おはようござ…、あ、ちょっと待って。どうした、その靴」
その子は黒い靴をはいていました。
靴と言われて、足元を見て、
「あっ」
という声が漏れました。本人も言われるまで気づかなかったようです。
「間違えてはいてきちゃったんだね。ちゃんと自分から担任の先生に言うんだよ」
と伝えると、
「はい!」
と、いう返事が返ってきました。ここまでは、毎年4月には1年生を中心によくあるやり取りです。でも、今日は、この後の言葉が違っていました。
「教えてくれて、ありがとうございました」
そんな言葉が返ってきたのです。
そのことがうれしくて職員室にいた先生たちに話すと、
「すごいですね」
と同じように感心した様子でした。ミスや失敗は誰にでもあります。でも、それを周りにいる人から教えてもらった時に、とっさにこんな言葉が言える子って素敵ですね。