子どもたちの楽しそうな声に引き寄せられるように1年生の教室に入っていきました。机は班になっています。そして、その机の上にははさみやそれで切った紙が散乱していました。
「これって、何の授業?」
思わず聞いてしまいました。
「これを作ったんです」
手にとって見せてくれたのは箱でした。厳密に言うと箱の展開図でした。でも、それぞれが作った箱は大きさが違います。
「はい、じゃ、作業をやめてください」
先生がこの授業のねらいを説明します。
「今日から新しいところに入ります。それは『変化と対応』というところです。何かを変えると、それにともなって他のところが変化するということを学習します」
てっきり図形の学習と思っていたら、これは「変化と対応」つまり、次の時間には「関数」へとつながっていくところだったようです。
関数は中学校の数学ではとても重要な学習で、これから学ぶ多くの領域にも関わってきます。そして、それを苦手とする子も少なくありません。その導入の授業でこういう作業(数学的活動といいます)を取り入れながら行うことはとてもよいことで、子どもたちの目の輝きがそれを物語っていました。これからの授業が楽しみです。