2日間の広島研修の最後は、「広島平和記念資料館」の見学です。あいにく今は建物の改築工事中で、資料も約半分ほどしか展示されていませんが、それでも以前のものからずいぶんリニューアルされたものを見ることができます。
入って最初に手にしたのは、大きな円形の広島市のジオラマです。ジオラマといってもCG(コンピュータグラフィック)で再現された昭和20年の広島です。そこには人々が生き生きと生活をしていました。そこに上空からだんだん大きくなりながら姿を現したのが「原子爆弾」です。閃光が走ったかと思った次の瞬間、先ほどまでの広島の街から人が消え、ほとんどの建物が消えました。
こういう博物館、資料館の展示物というのは、ひと通り見たら次は移動するものですが、子どもたちは動こうとしません。何かが、子どもたちの心をつかんで離さなかったのでしょうか。その先の展示物でも、じっくりと見入る子、必死にメモを取る子の姿が見られました。以前に比べると実物資料は少なくなりましたが、逆に、平和記念式典の様子や平和宣言など“未来”へつながる展示物が多くなったように思います。
おそらく、中学生の子どもたちにすべてを理解することは難しいと思います。しかし、この二日間で、「私たちは何をすべきか」を考える種を心に植えつけたことは間違いないと思います。それがこれからどんな形で成長し、どんな花を咲かせるのか、とても楽しみです。
新幹線に心地よく揺られながら眠る子たちは、どんな未来を築いてくれるのでしょうか。
(上2枚の写真をクリックすると、スライドショーをご覧いただけます)
最後になりましたが、2年生全員が広島の地を訪れて研修できる機会を設けていただいた市の教育委員会に深く感謝申し上げます。今回の研修にもお二人も同行いただき、子どもたちをサポートしていただくとともに、その姿を生でご覧いただきました。ありがとうございました。