3時間目の授業を終え、多くの子が4時間目のために移動したり廊下で友だちとおしゃべりをしたりしていた時でした。
「リリリリリリ!」
という音が校内に鳴り響きました。一瞬、何の音なのか、何が起きたのか分からず、友だちと顔を見合わせる子、きょろきょろする子。でも、ほとんどの子はその異常さに気づき、その場にしゃがみました。表情はとても不安げです。
「火災発生状況を確認しています。その場で静かに待機し、次の指示を待ってください」
そこで初めて火災だということを理解しました。しかし、まだ動けません。その発生場所が分からないからです。
「コンピュータ室で火災が発生しました。昇降口は使えません。安全に運動場へ避難してください」
コンピュータ室のすぐ横に昇降口があるので、いつも使っている避難経路が使えません。いつもの感覚で昇降口に来た子がいましたが、
「ここは火元から近いから使えないよ」
と帰しました。子どもたちの近くにいた先生が、中庭や1階の3年生の教室へ誘導し、運動場へ出しました。3階からは1年生が非常階段を使っています。
6分20秒。全員が運動場南側に無事避難しました。
・まず、自分の命を自分で守る
・どこで何が起きたのか、その情報を聞く
・安全な経路で避難する
今年3回目の避難訓練は、そんなとっさの行動がとることができるか、子どもたちはもちろん、教職員にも伝えずに行いました。
教室に戻り、阪神淡路大震災を大阪で経験した教員の体験談を聞き、今日の訓練を振り返りました。