本校が道徳について研究を進めるにあたり、継続的にご指導をいただいている柴原弘志先生(京都産業大学)にお越しいただき、研修会を行いました。他の学校からも20名弱の先生もみえ、まず2年生の「ジコチュウ」という授業をご覧いただきました。残って学級の仕事をしていても、自分の分が終わったらさっさと帰ってしまうクラスメイトに「ジコチュウ」という言葉を投げかけてしまった「僕」が、後でその事情を知ることになり、自らの発した言葉を悔いる教材から、「僕」の心の変化を考えました。
大勢の方が参観している中、多少の緊張感はあったものの、子どもたちは自分の考えを自分の言葉で発表していました。
授業を終えた後、会場を図書室に移し、その授業の振り返りをしました。10人ぐらいの4つのグループに分かれて討議し、そこでは子どもたちに負けないくらいの活発な意見交換が行われ、授業を通してよい“学び”ができたと感じました。
そして、最後に柴原先生からご講演をいただき、その中で、
・子どもたちは頭ではこうすべきだとうことは分かっている。でも、実際にはそうできない自分がいる。教材に出てくる人物、出来事を「自分ごと」として考えさせなければならない。
・「人間の生き方」ではなく、「自己の生き方」が求められる。
という言葉が印象的でした。
中学校ではいよいよ4月から道徳が「特別の教科」として教科書も用いますし、通知表にコメントも書かれるようになります。こうした研修会を通して学びを深め、道徳の授業が子どもたちの心の成長を促す場になるよう準備を進めたいと思います。