多くの生徒が帰ったあと、一部の子たちが荷物を持って音楽室などへ向かいます。学校祭の「合唱」「パフォーマンス」「ブッロク旗」のそれぞれの学年のリーダーの子たちです。担当の先生から審査基準やルール等の説明を聞き、今年の学校祭でそれぞれが担当するブッロクを勝利に導くための構想を練っています。
ちょうどその頃、3B、3C、3Eの教室では、ぽつんと一人、なにやらぼそぼそとつぶやいている姿がありました。傍らには先生がついて時折相談しています。
時間が経ち、それまで各部門別に集まっていたリーダーが、今度はそのぽつんとしていた一人のところに続々と集まってきました。すると、それまでの心細げな表情がみるみると自信に満ちた顔つきに変わっていきました。そして、
「今から○ブロックリーダー会を始めます」
と力強く会を進めます。自己紹介では、初々しい1年生、去年の経験から少し先が読めている2年生、そして、最後の学校祭という思いの強い3年生がその思いを語ってくれました。
頼もしいリーダーの姿に、各ブロックの先生たちは廊下でその様子を笑顔で見守っていました。