広島研修2日目②(11月9日)

2日間の広島研修の最後は、「広島平和記念資料館」の見学です。あいにく今は建物の改築工事中で、資料も約半分ほどしか展示されていませんが、それでも以前のものからずいぶんリニューアルされたものを見ることができます。
入って最初に手にしたのは、大きな円形の広島市のジオラマです。ジオラマといってもCG(コンピュータグラフィック)で再現された昭和20年の広島です。そこには人々が生き生きと生活をしていました。そこに上空からだんだん大きくなりながら姿を現したのが「原子爆弾」です。閃光が走ったかと思った次の瞬間、先ほどまでの広島の街から人が消え、ほとんどの建物が消えました。
こういう博物館、資料館の展示物というのは、ひと通り見たら次は移動するものですが、子どもたちは動こうとしません。何かが、子どもたちの心をつかんで離さなかったのでしょうか。その先の展示物でも、じっくりと見入る子、必死にメモを取る子の姿が見られました。以前に比べると実物資料は少なくなりましたが、逆に、平和記念式典の様子や平和宣言など“未来”へつながる展示物が多くなったように思います。
おそらく、中学生の子どもたちにすべてを理解することは難しいと思います。しかし、この二日間で、「私たちは何をすべきか」を考える種を心に植えつけたことは間違いないと思います。それがこれからどんな形で成長し、どんな花を咲かせるのか、とても楽しみです。
新幹線に心地よく揺られながら眠る子たちは、どんな未来を築いてくれるのでしょうか。
(上2枚の写真をクリックすると、スライドショーをご覧いただけます)
 
最後になりましたが、2年生全員が広島の地を訪れて研修できる機会を設けていただいた市の教育委員会に深く感謝申し上げます。今回の研修にもお二人も同行いただき、子どもたちをサポートしていただくとともに、その姿を生でご覧いただきました。ありがとうございました。

広島研修2日目①(11月9日)

子どもたちが宿泊している江田島は、深夜2時ごろにかなりの雨が降りましたりしかし、それも朝にはすっかり上がり子どもたちの2日目がスタートしました。
こういう宿泊行事で私たちが一番心配するのは「夜、ちゃんと寝られるか」です。それは寝不足だと次の日に体調を崩すのことが多いからです。でも、子どもたちはよく眠れたようで、元気よく、
「おはようございます!」
とあいさつを交わしました。そのあいさつは朝の集いや退所式で所員の方にもすることができ、江田島青少年交流の家を後にしました。
 
今日、最初の目的地は「大和ミュージアム」です。広島の隣町である呉市は戦時中は海軍工廠(こうしょう)があり戦争の最前線基地でした。そこで、当時の最先端の技術を集めて建造されたのが戦艦「大和」でした。その大和100分の1スケールの大きさに圧倒されました。
その中で、子どもたちが一番足を止めたのが「回天」でした。一人がやっと乗れるだけの小さな潜水艦に弾薬を積んで敵艦に体当たりをするために作られたものです。飛行機を使った特攻隊はよく知られていますが、海戦でも同様の作戦が行われ、尊い命が奪われたことを初めて知りました。

広島研修1日目③(11月8日)

ずっと緊張感をもって過ごした子どもたちがいつもの活発な様子に戻ったのは夕食の時間でした。お昼がしげるちゃん弁当だったこともあり、
「おなかすいたぁ」
を連発していた子たちは、「いただきます」の声とともに食べるわ食べるわ。しまいには厨房の方から、
「すみません。今、ご飯を炊いてます」
とおわびいただくほどでした。お腹いっぱい食べられる子どもたちは幸せです。
 
食事をとった後は、今日の最後の活動、被曝ピアノの演奏と歌です。爆心地から1.8kmで被曝したピアノ。そこには無数のガラスが刺さっていました。しかし、そのピアノを引き取り当時の材料で修理する活動をしてみえる調律師さんと出会い、再び優しい音色を奏でるようになったといいます。その音で歌を聴かせていただいた後、今度はそのピアノを弾かせていただき、「HEIWAの鐘」を歌わせていただきました。真ん中の画像をクリックしてください。
昼間、原爆ドームに向かって歌った曲と同じですが、昼間はどことなくもの悲しさを感じましたが、被曝ピアノと一緒に歌った夜は力強さを感じました。これは復興から立ち直っていく広島のエネルギーがそうさせたのかもしれません。そんな子どもたちは入浴を済ませ、まもなく眠りにつきます。遠い広島の地で、どんな夢を見るのでしょうか?
おやすみなさい。

広島研修1日目②(11月8日)

広島平和記念公園に着いた子どもたちは、まず原爆ドームを正面に見る元安川のほとりに歩を進めました。被曝のシンボル的存在の原爆ドームに歌を捧げるためです。これまで写真やインターネット上でしか見たことのなかったそれはとても大きく子どもたちに迫りました。だからこそ、その鉄骨がむき出しとなった姿が痛々しさや戦争の悲惨さを訴えていました。
その原爆ドームにずっと練習をしてきた「HEIWAの鐘」を捧げます。(原爆ドームの写真をクリックすると合唱をお聞きいただけます)
今日の平和記念公園は大勢の人たちが訪れ、あちらこちらからさまざまな声が聞こえていました。しかし、動画をご覧いただいても分かるように、それはしたいななくなり、歩いていた人も立ち止まって聴き入ってくださっているのが分かります。そして、歌い上げたその瞬間、拍手が子どもたちを優しく包みました。
その後、ガイドボランティアの方々にいろいろな場所を案内していただきました。そこで聞くこと、そこで目にするものは、私たちの知らないことばかりでした。でも、子どもたちはそれにまっすぐ向き合い、心に刻み込んでいました。(こちらも写真をクリックするとスライドショーでご覧いただけます)

広島研修1日目①(11月8日)


2年生の子どもたちを乗せた新幹線は定刻に広島に着きました。ここ数年で建て替えた広島駅は、
「思っていた広島のイメージと違うでしょ」
と言われるほどきれいな街でした。
そこから平和記念公園へ向かうバスの中で「しげるちゃん弁当」をいただきました。しげるちゃん弁当とは、被災地から見つかった真っ黒に焦げた弁当箱の持ち主、折免滋(おりめん しげる)くん、(当時中学1年生)のお弁当を再現したと言われるものです。食べ盛りの現代の子どもたちには物足りない量、味ですが、少しでも当時の様子を感じてほしいという思いで、ずっとこの広島研修1日目のお弁当として体験しています。
「おいしいじゃん」
という声も聞かれましたが、おそらく、今風に味付けもしてあるからだと思いますが、あっという間に食べてしまう量でした。(子ともたちがお腹を空かせてはいけないという配慮で、おにぎりを1個加えてあります)
そして、子どもたちは1日目の目的地、広島平和記念公園へ向かいました。