琴の音色(12月5日)

 

12月に入ったとたん寒さが増してきましたが、今日の弥富中はひと足先にお正月や春の雰囲気でした。その理由は「琴の音色」です。2階の多目的室に35面の琴がずらっと並べられていました。愛西市で琴の教室をしてみえる長谷川先生による琴の授業です。
音楽の授業に「和楽器」を学ぶところがありますが、どこの学校もそれをどう行うかでかなり苦労しています。新たに太鼓や琴を買った学校もあると聞きます。中にはその予算がなく、DVDで映像や演奏を鑑賞してその授業とするところもあるようです。しかし、それでは日本古来から伝わる和楽器のよさやその音色の心地よさは分かりません。楽器の数が少なければそれに触れる時間もごくわずかとなってしまいます。
そこで、弥富中学校は昨年から長谷川先生にお越しいただくことにしました。長谷川先生は教室で使ってみえる琴(ミニ琴)を子どもの数だけお持ちくださるので、子どもたちは2時間の授業の間、ずっと琴に触れることができます。
爪を付け、弦を弾くところから教えていただき、授業の最後には「さくら」の合奏ができるまでになりました。多目的室にいる子たちはもちろん、そこから聞こえる音色でとても穏やかな気持ちになれた一日でした。(写真をクリックすると子どもたちの演奏をお聴きいただけます。どちらの画像も同じ動画です)

朝礼ー人権週間ー(12月4日)

12月4日(月)から10日(日)までは人権週間です。今でこそ「人権」という言葉をよく耳にするようになりましたが、まだまだ日本は人権についての意識が他の国ほど高くないのが現状です。だからこそ、こういう機会に身の回りにある人権について考えました。
朝礼の後、人権担当の先生が、自身がアフリカで経験した「マイノリティ」としての差別を、写真を交えて語ってくれました。アフリカへ行けば、日本人はもちろんアジア系の人は“少数派”となり、奇異な目で見られたそうです。その目を私たちは日本国内で知らず知らずのうちにしていないでしょうか。
そんな一例を知った子どもたちは、教室へ戻り、今度は同じ中学生が書いた作文「全国中学生人権作文コンテスト」を題材に、さまざまな角度から人権について考えました。
【1年生】「きれいな心のままで」
【2年生】「真の国際化に向けて」
【3年生】「手伝えることはありますか」
自分と同じ学年の子が書いた作文ですので、共感できる部分も多くあったようで、子どもたちは真剣に読み、プリントに感想を書いていました。
人権は特別なことでもなんでもなく、日常の身近なところにその事例はたくさんあります。それに気づくだけでも大きな一歩だと思いますし、自分にできることを少し行動に表すだけでも世の中はずいぶん変わるのではないかと思います。

技能教科がおもしろい(12月1日)

体育館から、
「面!」
「すね!」
の声が聞こえてきます。今年もなぎなたの授業が始まりました。なぎなたは平成6年の「わかしゃち国体」で弥富市(当時は弥富町)がなぎなた会場になったことをきっかけに市民スポーツとして取り入れられ、学校の部活動や体育の授業に組み込まれました。体育の先生も研修会に出かけていますが、市からも講師の先生を派遣していただきその指導を受けています。
そんな体育館の声を遠くに聞きながら、北校舎を歩いていると、調理室からはよい匂いが、木工室からは小気味よいかなづちの音が聞こえてきます。
調理室では3年生が乳児のための「離乳食」を作っていました。米粉を練ってそこにじゃこをすりつぶして入れて焼くというものです。歯がまだ生えていない乳児に栄養価の高いものを、という意図で考えました。
木工室では1年生が、1枚の板を設計図(製図」通りに切り、それを組み立てて本立てを作っていました。部材をカットする段階は終え、今日は、それを釘で打つ作業や、側面の板に糸のこ盤で細工を入れていました。
かつて、男子が技術科、女子が家庭科と別々に行っていたのは遠い昔のことで、今はともに男女共修です。将来、家庭をもった時にお互いが助け合うというねらいもこめられており、授業も互いに教え合う様子も見られほほえましい時間でした。

福祉実践教室(11月7日)

 2年生が広島研修をしているとき、1年生は様々な人を理解するための学習を行っていました。
  午前には「認知症サポーター養成講座」を受けました。弥富市内には、約1000人弱の認知症患者がいると推計されているそうです。認知症について正しい知識を身に付け、中学生が認知症の人と出会ったときに、どんな対応ができるのかを学びました。
  午後からは、弥富市社会福祉協議会の協力を得て「福祉実践教室」を行いました。開講式のあと、「車いす」「手話」「音訳」「点字」「視覚障害者ガイドヘルプ」「高齢者疑似体験」に分かれて、体験しながら勉強しました。それぞれの講座に、真剣に取り組んでいる姿が、印象的でした。
  誰もが認知症になったり障がいをもったりする可能性があります。認知症の人もそうでない人も、障がいのある人もない人も、みんなが笑顔で毎日を送ることができるために、まず偏見をもたないこと、そして出会ったときに何か手助けが必要かどうかを聞き、必要な手助けが当たり前にできる大人に育って欲しいと思いました。
認知症サポーター 音訳
高齢者疑似 車いす

幼保小合同避難訓練(11月2日)

「天災は忘れたころにやってくる」
 
この地域に巨大地震が発生し、その後、津波の恐れがあるという想定で避難訓練を行いました。しかも、同じ想定で、弥富中学校の周辺にある大藤保育所、はばたき幼稚園、大藤小学校も訓練を行い、最終的にはこのあたりで一番高い建物である弥富中学校に避難をするという訓練です。
 
地震が起きたとう想定時刻からしばらすると、はばたき幼稚園の子が手をつないでやってきました。年少児は乳母車に数人ずつ乗って先生がそれを押しての避難です。ほどなくして、大藤小学校、そして、救命胴衣をつけた大藤小学校の高学年の子の手をぎゅっと握った大藤保育所の子たち。みんな、神妙な表情です。着いた子たちから順々に校舎の3階に避難をします。そこに、一旦、運動場に避難した中学生が合流します。「少しでも高いところへ」という鉄則通り、教室はもちろん、廊下にもぎゅうぎゅう詰めですわりました。想定していたよりも多くに子が避難できるということが分かりました。
 
昨年に続き2回目ですが、新たな発見や改善点も見つかりました。これを実際につかうことがないことを願いますが、いざという時に子どもたちの大切な命を守るために、しっかり取り組んでいきたいと思います。