「戦争って怖いもんだよ」
テレビのインタビューに答えるその人は、静かな口調でそう話しました。
今日は2年生の平和学習の一環で、「ピースあいち」から戦争の語り部の方においでいただき、その話をうかがいました。正確には、戦争を体験されたのはその語り部の方ではなく、その方のお父さんでした。太平洋戦争の戦況がいよいよ悪くなり、じわじわと戦争の舞台が本土へと近づいてきた時、沖縄でそれを迎え撃った体験をおもちでした。沖縄戦はとても激しいもので、ガマと呼ばれる洞窟に身を隠すもののそこから生きて出られたのはわずか9人だそうです。その方が、亡くなる直前に、
「戦争が怖いもんだということを、ぜひ伝えてくれ」
と遺言のように娘さんに話したそうで、その娘さんが今日、
「語り部ではなく、語り継ぎ部です」
と、子どもたちに戦争の悲惨さ、怖さを語ってくださいました。
2年生の子たちは、今、来月に行われる広島研修に向けて、事前学習や平和記念公園で捧げる千羽鶴つくり、合唱練習などに取り組んでいます。書物や資料で調べた知識としての戦争と、今日うかがった話とはまるっきり違い、子どもたちは言葉を失っていました。しかし、お父さんが伝えたったことは娘さんから弥富中の2年生に少しだけかもしれませんが確実に受け継がれたように思います。
戦争を語り継ぐ(10月23日)
広島研修へむけて(10月16日)
2年生の廊下には、「広島研修へむけて」と名付けられたレポートが掲示されています。「あれっ、見たことある!?」と思いましたか。これは、学校祭で展示されていたレポートです。このレポートは夏休みに情報処理部員がまとめたものです。原爆ドームや折り鶴について、写真やイラストを使ってわかりやすくまとめてあります。
弥富市の3中学校の2年生は、毎年11月に1泊2日で広島研修を行っています。広島までの交通費や宿泊費や入館料等全てを弥富市で負担していただき、平和について学習する貴重な機会をいただいています。原爆資料館や平和記念公園の見学などを通して、「戦争の悲惨さ」「原爆のおそろしさ」「平和の尊さ」を学んでほしいと思います。
前期通知表を手に(10月5日)
6時間目。すべてのクラスを学級活動の時間にして、前期の通知表を子どもたちに手渡ししました。
教室を自習体制にし、担任は廊下で一人ずつ呼びます。出席番号順ですが、呼ばれるまでドキドキするのはどうも慣れない様子です。呼ばれて、先生の近くに行きます。一人1分ほどしか時間が取れないこともあり、多くの先生はすぐに通知表を広げて見せ、
「どうだった?」
と声をかけます。がんばったという実感がある教科の成績が上がっていた子は、小さく、
「よしっ!」
とこぶしをにぎりました。反対に、
「え、なんで…」
と次の言葉が見つからない子も。聞けば、テストなどもよかったそうですが、それが結果として表れていなかったようです。テストは成績(評定)を決める大きな要素ですが、それがすべてではありません。作品や提出物、日頃の授業中のノートやワークシート、発言などさまざまなものを含めて総合的に判断して、A・B・Cという評価を観点別に行い、そこから評定を出しています。
「教科の先生に、『このBをどうすればAにできますか』って聞いてごらん」
手にした通知表は、あくまでも今の段階での評価であり、これで子どもたちのすべてが決定付けられるわけではありません。ほんのちょっとでBになったのであれば、もうひとがんばりでAになれる可能性があるわけです。そんなふうに、次に繋がるような活用をしてほしいと思います。
「先生、こっち側(通知表の右側)って進路で見られますか」
「もちろん、全部見るよ」
「よし、後期もがんばろ!」
進路に関係するからという動機はどうかと思いますが、手にした通知表でもう次を見ていた子がいたことをうれしく思います。ご家庭でも、ぜひそんな見方をしていただき「これからどうしていくのか」を親子で語り合うきっかけにしていただけたらと思います。
10月の足音、新しい足音(9月28日)
2日前に無事学校祭が終わり、10月の足音が聞こえてきました。前期が終わりに近づき、主役は3年生から2年生へ変わろうとしています。
今日は、後期の生徒会役員選挙の立会演説が行われました。覚えた内容を忘れ必死に思い出そうとする姿もありましたが、どの立候補者も堂々と抱負を語ることができました。また、抱負を聴く生徒の様子も真剣そのものでした。
これから歩む2年生の足音はどんな音を奏でるのでしょう。3年生の奏でた旋律をどうアレンジしていくのでしょう。今日はその前奏曲。これからが楽しみです。
*1日(月)は、台風接近に伴い、給食が中止となりましたので、弁当持参となっています。お間違えないようお願いします。
祭は終わった!(9月27日)
今日の弥富中は静かに時間が流れています。授業も通常の50分授業となり、ブロックで活動するために体育館や多目的室などへ慌しく移動することもありません。
そんな教室での子どもたちの様子を見て回っていると、3年生の廊下でこんな張り紙を見つけました。「祭は終わった!」
学校祭に全力を注ぎ、すばらしいものを創り出してくれた3年生。もっと余韻に浸らせてあげたいところですが、そうもいきません。体育の部が一週間延びたことで、よけいにその思いが強くなりました。2年生も同様で、刻一刻と広島研修が迫ってきていて、それに向けてにさまざまな活動時間をどう生み出そうか苦心しているところです。
しかし、子どもたちはそのことをちゃんと理解していました。学校祭総合閉会式でブロック長や生徒会長が、そのことを全校のみんなにも伝えてくれました。一人一人の自覚が育っていると感じた言葉でした。2年生の教室では、書写の授業が行われており、子どもたちは落ち着いて半紙に筆を走らせていました。