何日も前から、天気を気にしていました。何日も前から、体調管理に気をつけていました。そして、ずっと今日までがんばってきました。
そして、いよいよその日がやってきました。今日は、私立高校・専修学校の推薦入試です。幸い、雨も雪も降っていません。まだ車がヘッドライトつけて走っている時間帯に、一人二人と駅へとやってきました。心配そうにそれを見届ける保護者の姿もありました。
「おはよう!」
「めっちゃ早く起きた」
少し緊張した様子はあるものの、一緒に行く友だちと話しているうちにそれもほぐれ、いい表情になってきました。
手が冷たいのか、ポケットに手を入れカイロを取り出しました。すると、そこに赤いものが…。
「ん?それは?」
「お守りです。先生にもらったんです」
「私、ここに貼ってある」
とデイパックの中に貼っている子もいました。
「がんばれ!」
改札に向かう子どもたちにそう声をかけました。もう十分にがんばっていることはよく知っています。でも、試験を受けるのは子どもたち自身ですから、周りの大人はこうやって見送るしかできません。サクラサケ!
私学専修推薦入試(2月1日)
3年個別懇談(1月29日)
しーんとした廊下に、
「ゴー」というストーブのファンの音だけが低く響いていました。その炎をじっと見つめる親子。時折、顔を見合わせて言葉を交わします。
今日から3日間の予定で3年生の個別懇談を行っています。通常の懇談は3つの学年同時に行いますが、この時期は大切な進路選択に許された時間はそんなに多くありませんので、3年生だけ行っています。懇談の内容は、
・卒業を間近に控えた日々の生活
・実力テスト、学年末テストの手ごたえを踏まえた進路相談
が中心です。
毎年思うことですが、生まれて15年間、「どうしようかな…。よし、こっち!」という小さな選択は何度もしてきましたが、「自分の歩むべき道を決める」という大きな選択は誰もが初めてのことでしょう。だから、分からなかったり迷ったりするのは当然のことで、不安でいっぱいだったと思います。でも、そんな時に必ずそばにいてくださるのが家族だということに気づけたのも、3年生になった今でした。
「失礼しました」
部屋を出る声が明るく弾んでいました。
おすすめの本(1月26日)
3学期ともなると、いやおうなしに慌しさを感じます。それもそのはず、中学校は小学校と違い卒業式が2週間ほど早いので、特に3年生に関連した活動はその感が強くなります。今週の月曜日に行われた委員会は、もう「3年生最終」というただし書きが付いていました。その委員会では、これまでの活動を振り返ることを多くの委員会が行っていましたが、そんな中で、文化委員会がすてきな取組をしてくれました。それは今、図書室の入口に掲示してあります。
「卒業する3年生より 弥富中のみんなに読んでほしい おすすめの本の紹介」というのが、それです。本を手にした文化委員の子の写真とともに、「私は2回連続で読みました」や「まったりとした休日の昼下がりに読んでみてください」というおすすめポイントも添えられています。こういう形で後輩たちに受け継がれていくものもあるんですね。
4分で救われた命(1月23日)
「終わったー」
3時間目の授業が終わり、給食の調理室からほんのりいい香りがしてきた頃、突然のサイレンが!
誰もがおしゃべりをやめました。
誰もが一瞬、立ち止まりました。
そして、周りを見回すと同時にその場にしゃがみこみました。中には、手で頭を抱える子もいました。教室にいた子の多くは机の下にもぐり込んでいます。
そんな子どもたちの耳に、これが訓練だということ、給食室から火災が発生したという想定だということ、そして、この後に避難する場所はプラザということがしっかりと届きました。誰も口を開いていなかったからです。それから4分10秒後、600人を超える子たちが、誰一人欠けることなくプラザに避難していました。
今年3回目のこの避難訓練は、子どもたちはもちろん、先生たちにも知らせることなく行いました。ですから、サイレンが鳴った直後の先生たちの様子も、子どもたちのそれに近いものがありました。しかし、すぐに教室やあらかじめ決められた担当区域へ行き、そこにいる子たちの安全確保や誘導にあたりました。
「天災は忘れた頃にやってくる」
この言葉を肝に銘じるためにも、とても大切な訓練となりました。そして、子どもたちの成長を実感できるものとなりました。
蕾、ひらきますように(1月18日)
昨日の夜、かなり強い風が吹いていました。「明日は寒くなるかな」と思いながら朝を迎えましたが、意外に暖かく、天気予報によれば3月下旬なみの暖かさとのことでした。
ならば、と、校門脇のカワヅザクラを見にいきました。一般的なソメイヨシノに比べ早く咲く品種で、毎年、卒業式を彩ってくれています。
枝にはたくさんの蕾がついていました。まだどれも茶色の皮の中に閉じこもっていましたが、ひとつだけ、それを破り緑色をのぞかせているものがありました。
暖かさを感じた蕾が膨らむように、3年生もその蕾を膨らまそうとしています。今日・明日と3年生だけひと足先に学年末テストです。卒業式や入試の関係でこの時期に行っていますが、自分の進路が少しずつ具体的になってきたことで、「だから、今、これをしなくては」という気持ちも芽生えてきました。その思いを強くもち、思いを行動に変えた時に、子どもたちの蕾は膨らみ、硬い皮を内側から打ち破るエネルギーとなると思います。
そういえば、今年のテーマは「咲かせよう 夢への蕾 無限の挑戦」でしたね。