修学旅行1日目の①(5月29日)

この子たちは幸せ者だと、つくづく思います。こんなにもすばらしい天気を修学旅行のために用意してくれました。
そんな青空の下を子どもたちを乗せた「のぞみ」が風を切って走ります。車内は、というと、
「ここからはおやつを食べてOKです」
の声と同時に、歓声と甘いお菓子の匂い。子どもたちのデイパックの半分がおやつじゃないかと思えるくらい出るわ、出るわ(笑)そんな中に、朝早くから作ってくださったであろうおにぎりも。こんなところも幸せを感じています。
そんな車内で二度目の歓声が上がったのは、
「富士山だ!」
「めっちゃきれい!」
まだ多くの雪を残した富士山が子どもたちを迎え、見送ってくれました。

最初の目的地は国会議事堂です。テレビでしか見たことのない国の政治の要です。今年は衆議院を見学させていただきました。外は法案などに反対する声がスピーカー越しにこだましていましたが、国会の中はひんやりとした静かな空間でした。ふかふかのじゅうたんを足早に歩いて、本会議場へ。
「うわぁ」
とため息がもれました。ガイドさんが、
「これから大人になって、再びディズニーへ来る人はいるでしょうが、再び国会へ行く人はそんなにいないと思います」
と説明してくださいました。貴重な見学ができました。

学校公開日&修学旅行説明会(5月16日)

学校公開日に多くの保護者の方にお越しいただきました。新しい学年になって二度目です。4月にご覧になった時と比べ、子どもたちの様子はどうだったでしょうか。4月の授業参観は担任を知っていただくという意味もあり、すべてのクラスで担任の授業を見ていただきましたが、今回は普段行われているのと同じように教科担任の授業をご覧いただきました。そういう意味では初めてお子さんが中学にあがった保護者の方は新鮮だったのではないでしょうか。担任以外の先生の名前もご家庭で耳にされることもあると思います。これをきっかけに話に花が咲くことを期待します。
授業だけではなく、教室内外の掲示物もご覧いただけたでしょうか。学級目標やこれから行う行事の資料など、まさに子どもたちの様子が「目に浮かぶ」環境整備が少しずつできあがりつつあります。
そして6時間目には、5月29日(月)から行く3年生の修学旅行の説明会に、こちらも多くの方にご参加いただきました。親子が隣どうしに座り、説明にそってしおりを見ていきます。時折、互いに額を寄せ合って確認し合う様子がとてもほほえましく思えました。きっといい修学旅行になると思います。

修学旅行に向けて ~表と裏~(5月12日)

5月末の修学旅行に向けて着々と準備が進んでいます。
廊下には、各学級で相談し合い決定した見学地の写真が紹介されています。
一方印刷室では、先生たちが生徒に配付するしおりの印刷をしています。来週には、3年生の手元に届けられる予定です。
先生たちも楽しみなのでしょうか、200枚以上を何ページも印刷する作業でも自然と笑顔がこぼれてしまうようです。(遊びにいくのではないのですよ)
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喜んでくれるかな?(5月11日)

朝、登校する子の中に大きなダンボールを抱えてくる子が数人いました。
「それ、おもちゃ作りで使うの?」
「はい!」
毎年、3年生がこの時期の家庭科の授業で幼児のおもちゃ作りを実習します。事前にどういうものを作るかを考え、簡単な設計図のようなものも描き、必要な材料を各自で用意しました。ダンボール、フェルト、ペットボトルなどを切ったり貼ったり、縫ったりと黙々と作業をしていました。作るおもちゃも材料もそれぞれ違いますが、皆、頭の中には、「喜んでくれるかな?」「遊びやすいかな?」「危なくないかな?」と小さな子の笑顔を思い浮かべながら作っているようでした。優しい表情からそれが伝わってきます。

ローテーション授業(5月2日)

教室に大型モニターが置かれ、3年生の子たちがそれに見入っていました。「なんのビデオだろう」という軽い気持ちで教室の中に入りました。
流れていたのは戦争の映像でした。子どもたちは誰一人として動くこともせずそれを観ています。燃えさかる炎、その炎から争うように逃げる人たち。花嫁衣裳を抱きかかえ夫の名前を呼びながら炎に包まれていく女性…。姉と弟がしっかりと手をつないで逃げた先は川。飛び込んだ時にその手がはずれて互いに名前を呼び合うも…。
「今の気持ちをプリントに書いてください」
静かな声で指示をすると、すぐに書き出す子がいる一方で、放心状態でペンを持とうとしない子も。中には、めがねの奥に指を入れ涙をぬぐう子もいました。
 
これは「国際理解」をテーマにした道徳の授業です。授業していたのはそのクラスの担任ではなく、隣のクラスの先生でした。昨年度から取り入れている「ローテーション授業」です。かつての道徳は、ある決まった価値観や方向性に導くものが多く行われていましたが、今は違います。35人の子が集まれば、35通りの価値観があります。それを互いに自分の言葉で発することで、自分自身の考え方に広がりや深まり、多様性が生まれます。担任ではない先生がローテーションで入るのも、そのためのひとつの方法です。
子どもたちの心は、この時間の中で大きく揺さぶられました。そんな授業が日常の中で行われていることを誇らしく思いました。