北陸では記録的な大雪になり、今日から始まる平昌オリンピック会場はマイナス20℃にもなるなど、立春は過ぎても厳しい寒さが続いていますが、少なくともこの地区では天候に恵まれた3日間でした。きっと毎日天気予報をチェックしていた3年生、そしてその保護者の方々もほっと胸をなでおろされたことと思います。
今日は、地元の黎明高校の入試日なので様子を見てきました。弥富中の子には会えませんでしたが、他校の子を見ていると、どの子も緊張した様子で「入学試験会場」と大きく書かれた看板の脇を足早に通り過ぎていきました。
午後になると、試験を終えた子たちから終了報告の電話が入ってきます。
「どうだった?」
「そうか、そりゃよかったね」
「ゆっくり休むんだよ」
受話器を持つ担任の顔がゆるみました。
この3日間、大きなトラブルもなく入試を終えることができました。子どもたち自身の自覚もさることながら、これもご家庭でのお支えがあったからこそだと思います。ありがとうございました。
私学・専修一般入試最終日(2月9日)
試験の子の分も(2月7日)
そんな教室を歩いていると、1階の方から歌声が聞こえてきます。「音楽にしてはよく聞こえるな…」と思い行ってみると、廊下には男子が、E組の教室には女子が集まっていました。皆、青色のファイルを手にしています。合唱の練習のようです。
試験で多くの子がいない場合、授業を先に進めることは基本的にしません。卒業テストも近いことですので、問題集やプリントを使っての反復練習が中心となります。しかし、毎時間それでは子どもたちの集中力も続きません。そこで、今月28日(水)に予定されている「3年生を送る会」に向けての合唱練習を先生方が企画してくれました。音楽の時間だけではどれだけ時間があっても足らないので、それを補う意味でもちょうどよい取組だと思います。
入試で抜けている子の分まで、ともに過ごした仲間たちが声を響かせました。明日2日目は86人が、3日目は66人が試験に出かけます。落ち着かない毎日となりますが、友達のことを思いながらの歌声はとてもよいものです。
私学専修一般入試出願(2月2日)
慌しく給食を食べ終えると、荷物をかばんに入れ、時計を何度も見ていました。そして、5分刻みに、担任の先生が、
「はい、次、○○高校へ行く人」
と声をかけます。教室を出たその子たちは、コミュニケーションホールに集まります。そこで、進路担当の先生から、
「はい、これが願書です。落とさないように、気をつけて行くんだよ」
と茶色の封筒を受け取ります。今日は私立高校・専修学校一般入試の出願です。心配された天気も、ここ数日間の中では一番穏やかなよい天気になりました。
あれ、少し緊張した表情の子が。手には小さく幾重にも折りたたんだ紙を握りしめていました。
「どうしたの?」
「昨日、お母さんに、高校への行き方を紙に書いてもらったんです」
「へぇ」
「『曲がってすぐ、右』って(笑)」
と、緊張した中にも、お母さんの愛情を感じて、それが背中を押してくれているようでした。
恵まれた天候、温かい愛情。この子たちは幸せ者です。
私学専修推薦入試(2月1日)
何日も前から、天気を気にしていました。何日も前から、体調管理に気をつけていました。そして、ずっと今日までがんばってきました。
そして、いよいよその日がやってきました。今日は、私立高校・専修学校の推薦入試です。幸い、雨も雪も降っていません。まだ車がヘッドライトつけて走っている時間帯に、一人二人と駅へとやってきました。心配そうにそれを見届ける保護者の姿もありました。
「おはよう!」
「めっちゃ早く起きた」
少し緊張した様子はあるものの、一緒に行く友だちと話しているうちにそれもほぐれ、いい表情になってきました。
手が冷たいのか、ポケットに手を入れカイロを取り出しました。すると、そこに赤いものが…。
「ん?それは?」
「お守りです。先生にもらったんです」
「私、ここに貼ってある」
とデイパックの中に貼っている子もいました。
「がんばれ!」
改札に向かう子どもたちにそう声をかけました。もう十分にがんばっていることはよく知っています。でも、試験を受けるのは子どもたち自身ですから、周りの大人はこうやって見送るしかできません。サクラサケ!
3年個別懇談(1月29日)
しーんとした廊下に、
「ゴー」というストーブのファンの音だけが低く響いていました。その炎をじっと見つめる親子。時折、顔を見合わせて言葉を交わします。
今日から3日間の予定で3年生の個別懇談を行っています。通常の懇談は3つの学年同時に行いますが、この時期は大切な進路選択に許された時間はそんなに多くありませんので、3年生だけ行っています。懇談の内容は、
・卒業を間近に控えた日々の生活
・実力テスト、学年末テストの手ごたえを踏まえた進路相談
が中心です。
毎年思うことですが、生まれて15年間、「どうしようかな…。よし、こっち!」という小さな選択は何度もしてきましたが、「自分の歩むべき道を決める」という大きな選択は誰もが初めてのことでしょう。だから、分からなかったり迷ったりするのは当然のことで、不安でいっぱいだったと思います。でも、そんな時に必ずそばにいてくださるのが家族だということに気づけたのも、3年生になった今でした。
「失礼しました」
部屋を出る声が明るく弾んでいました。