一番“学校祭ロス”になっていると思って、教室をのぞいたのは3年生でした。あれだけ打ち込んだ学校祭です。
「はい、今日からは切り替えて」
と言われても、なかなかできるものではありません。あるクラスでは、「※声でません」という文字を机に貼っている子も(笑)それだけがんばったんですね。担任の先生たちも、朝のSTなどで昨日までを振り返りつつ、少しずつ少しずつ切り替えていこうと考えていたようです。
しかし、子どもたちは、思っていた以上にしっかりと足が地についていました。
なぜだろう?その答えを見つけました。優勝した赤ブロックの教室に、パフォーマンスで使った赤いメガホンがありました。見ると、びっしりと「寄せ書き」がしてあります。
『足くじいて恥ずいところみせたけど、はげましてくれてアリガトウ』
『いつもそばにいて、ダンスを2人で練習したトキ、めちゃ楽しくて、めちゃ覚えとるけんな』
『大好きだよ』
そして、お昼には、3日連続となるお弁当。中には手紙が入っている子もいました。
3年生は気づいています、いつまでも立ち止まっていてはいけないことを。進路選択の時期が、徐々に近づいていることも知っています。でもその一歩を踏み出すことはとても不安です。しかし、学校祭を通して、自分の周りには仲間がいて、家族がいることに気づきました。そして、そんな人がいれば、自分でも信じられないくらいの力が発揮できることも知りました。
きっとこの子たちは、大きな花を咲かせることでしょう!
きっと咲く!-3年生ー(9月22日)
無限の挑戦ー2年生ー(9月22日)
もっとも大きく切り替えたのは2年生でした。6時間目に多目的室に入り、行ったのは「平和学習」のガイダンスです。11月に広島へ行き平和について考えます。2年生にとってとても大切な学習ですので、1学期にもすでに始まっていましたが、夏休みや学校祭で中断していたのを再開しました。
まず、2歳に時に広島で被爆し、12歳で白血病で亡くなった佐々木貞子さんのことを映像で知りました。貞子さんは広島平和記念公園にある「原爆の子の像」のモデルにもなっています。入院中に「折鶴を千羽折れば元気になる」と信じて病と闘ったということから、毎年、広島研修の折には折り鶴を献呈しています。
そこで、2年生は今日から平和学習を再開する傍ら、折り鶴づくりにもとりかかりました。
「折り鶴を折るのに自信のない子?」
と促すと、なんとほとんどの子の手が挙がりました。これには先生たちも驚きです。そこで、さっそく手元をカメラで写して折り方講習会です。
「えー、分からん」
という声を発しながらも、近くにいる子が優しく教えてくれるなど、ここでも学校祭で培われた、「みんなで協力して」が生かされていました。
2年生の大きな挑戦が始まりました。
蕾、ふくらむ-1年生ー(9月22日)
人はこんなにも切り替えられるものでしょうか。
学校祭から一夜明けた今日、弥富中学校は、昨日までの慌しくも目標に向かって突き進んでいたのとはうって変わって、落ち着いた一日でした。それぞれの学年の様子をご紹介します。
1年生にとって学校祭は、どう映ったでしょうか。小学校の運動会と学習発表会を足したもの、いえ、とてもそんなものではなく「かけ算」したぐらいのものだったのではないでしょうか。ですから、上級生についていくのに精一杯でさぞ大変だったと思います。しかし、そんな先輩たちの姿を目の当たりにできたことは大きな財産になったと思います。教室には、そんな足跡である賞状が飾られていました。
そんな教室では英語の授業が行われていました。これも中学になって始めた教科です。英語を使ったコミュニケーションの力をつけるために、二人一組で会話をする授業でした。席を立ち相手を見つけ会話をスタートします。4月のようなたどたどしさはありません。この子たちは、さまざまなことをどんどん吸収し成長する力をもっているんだと感じました。学校祭を経験し、少し蕾がふくらんだ1年生でした。