雨、学校祭体育の部の延期、3連休…。子どもたちのモチベーション、集中力を心配した一日でした。
しかし、廊下ですれ違うときのあいさつや、体育館で大縄とびを練習する様子を見ていると、思っていた以上に子どもたちは気持ちを切り替えて集中していたように感じました。そんな中、特に「すごいなぁ、子どもたちって」と思ったシーンがあります。それが給食の時間の放送室でした。
実は、学校祭と並行して、学校では世代交代が進もうとしています。そう、リーダーを務めていた3年生が、この学校祭をもってリーダーから退き、かわって2年生がそれを受け継ぐのです。しかし、雨の影響で学校祭が完全に終わっていないので、予定していたような切り替えはできませんでしたが、先週、後期生徒会役員選挙の立候補が締め切られ、今日からその応援演説が放送で始まりました。
「僕が○○さんを推薦するのは…」
と、緊張した表情でマイクに向かう姿、そして、それをさらに緊張した表情で見つめる順番を待つ子たち。
3つの学年が一緒になって学校祭の練習をしていると、どうしても3年生に目がいき、2年生は少し控えめな感じに見えてしまいますが、立候補したこの抱負を読んだり、今日の応援演説を聞いたりしていると、しっかりとバトンタッチができるところまで来ているように感じました。部活動や学校祭という場で先輩の背中を見てきたこと、追ってきたことが、こうした成長につながっているんだと感じました。
先輩の背中を追って(9月25日)
朝礼(9月21日)
予定では25日(火)に予定していた朝礼を、体育の部が延期になったことで、今日行いました。ほぼ全員が体操服で臨んだ、いつもとちょっと雰囲気の違った朝礼となりました。体操服も長袖のジャージを着ている子も多くいて、ここ数日の涼しいというよりは肌寒い日を物語っています。
今日は、少し早くなってしまいましたが、毎年この時期に子どもたちにどうしても伝えたい、伝え続けなくてはならない「伊勢湾台風」を題材に話をしました。これまではどういう状況だったか、どんな被害だったか等の話をしてきましたが、それだけの被害を受けたからこそ、今は災害に強い町になったという切り口から、マイナスのことから立ち上がる、一歩踏み出すDNAが弥富にはあるという話をしました。
話の内容はこちらをご覧ください。
晴耕雨読(9月20日)
雨で体育の部が延期になった今日、子どもたちは気持ちを切り替えて学習に取り組みました。でも、学校祭真っ只中ですから、その様子も少しいつもと違って興味深いものでした。
昇降口を入ってすぐのコミュニケーションホールに、子どもたちが思い思いに座っています。近くにいるのは美術科の先生ですので、どうやら美術の時間のようです。説明を聞いた後、それぞればらばらの方向を見て描き始めました。どうやら遠近感を表す描き方のようです。子どもたちがいる周りには作品が多く展示され、ちょうど保護者の方々が観にみえる時間帯でしたので、作品と作品を観る大人たちと作品を描く子どもたちのコラボレーションがそこにできていました。
そして、そのコミュニケーションホールで耳をすますと、合唱曲が聴こえてきます。どうやらホールの上にある図書室から聞こえてくるようです。行ってみると、図書室には大型モニターとパソコンがセットされ、昨日のブロック合唱の動画が流れていました。自分たちのブロックの合唱を観ているのかと思ったら、全部のブロックのを観ているようです。手元にはプリントが用意され、そこには他のブロックの合唱を聴いてどう感じたかなどを書き込む欄がありました。学校祭を鑑賞の教材にした授業ですね。
晴れれば子どもたちははつらつと活動します。しかし、雨なら雨なりにできることを工夫し学習に向き合います。まさに「晴耕雨読」そのものです。そういえば、夏休みの3年生の習字の課題がこの言葉でしたね。
悪いことばかりじゃない(9月20日)
体育の部が延期になり、どことなく学校中のテンションが下がっていたところ、PTA会長様からお電話をいただきました。
「雨で体育の部が中止になりましたが、作品展の当番は予定通りPTAの方でさせていただきます」
学校祭のすべての部門に同じように力を注いで指導や準備をしなくてはならないはずですが、どうしても合唱・旗・パフォーマンスや各種競技のような動きのあるものやブロック対抗にかかわるものに目がいってしまってしまい、作品展については前日準備で展示が終わった時点で「完了」した気持ちでいました。この電話はそんな自分たちに大切なことを気づかせてくれました。
そして、その言葉通り、雨足が強くなったにもかかわらず、多くの保護者の方々にお越しいただきました。中には車椅子でお越しいただいた方もみえ、我が子の作品、知っている子の作品、そして弥中生の作品をじっくり鑑賞してみえました。そんな中で、情報処理部が制作した「ブロック紹介」にも多くの方が足をとめてくださいましたのでご覧ください。(実際には今年の課題曲「永遠のキャンバス」がBGMとして入っていましたが、これはカットしてあります)
合唱の得意な子、運動の得意な子、リーダーとして活躍する子、まじめにしっかりと練習している子、そして、作品で自分の思いを表現するのが好きな子、子どもたちのもっている個性が、さまざまなシーンで発揮されるのが学校祭だということにあらためて気づきました。こんな雨の日も悪くないですね。
天気になぁれ(9月20日)
昨日の文化の部のに続き一気に体育の部を、と誰もが思っていましたが、無常にも雨雲がすぐそこまで近づいていました。天気予報の雨雲の動きも参考にしながら、6時に今日の体育の部の延期を決めました。「さぁ、がんばるぞ!」「観にいくからね、がんばって!」と子どもたちや保護者の方々の祈るような気持ちに応えられなく、大変残念ですが、子どもたちの健康や安全を最優先するとともに、できることならよいコンデションという舞台を用意してあげたいという思いで延期を決めました。
そんな子どもたちを校門で迎えると、意外に吹っ切れたような表情が多くありました。家を出る時にレインコートを着た瞬間に覚悟をしたかのようでした。
「おはよう!」
と声をかけながら一人の子の足元に目がいきました。真っ白な靴でした。きっと体育の部に備えて買ってもらったのでしょう。その白さがよけいにいじらしく感じました。下駄箱には他にもいくつかの新しい靴がありました。
授業が始まり、1時間目が終わると、1年生の担任の先生が、
「教室に見に来てください」
と声をかけてくれ行ってみると、そこにはかわいいてるてる坊主がロッカーの上にちょこんと座っていました。泣いているてるてる坊主はひとつもありませんでした。今日の天気を恨むのでなく、青空が広がるその日を祈りながら待っている子どもたちの気持ちをそこから感じ取りました。
天気予報を見る限りでは、しばらく雨は続きそうです。今夜も多くの雨量が予想されることから、ひとまず明日の開催は無理だと判断しました。3連休の間にどう天気が変わるかに期待したいと思います。