イワシのかば焼(10月3日)

体操服に着替え、小学校の家庭科の授業で作ったエプロンをしてニコニコ顔の1年生が入ってきた調理室に、
「キャー、ムリ、ムリ」
という悲鳴に似た声が響き渡るのに、そんなに時間はかかりませんでした。
 
今日は、1年生の調理実習。テーマは「イワシのかば焼き」です。ただかば焼きを作るだけではなく、今や多くの家庭で使われているレトルト食品や缶詰などと比較することがねらいとなっています。ですから、まずは生のイワシを包丁を使わずにさばくところからはじめ、それをフライパンでかば焼きにします。そして、最後にイワシの缶詰を温めて、それと食べ比べ、それぞれの長所や短所を話し合う授業です。
さて、問題は、そのイワシの調理です。先生から、
「包丁を使いません」
「えーっ、じゃ、どうやってやるの?」
「まず、頭をこうやって取って…」
「えーっ!」
「次におなか側を上にして、指でこうやって裂いていきます」
「ムリ、ムリ、絶対にムリ!」
でも、中には、
「オレ、魚、さばいたことあるよ」
という子もいました。
一人一匹ずつのイワシを恐る恐るしっぽを持ちますが、そこからなかなか次へ進めません。でも、意を決して少しずつはらわたを出したり骨を抜いたりします。ぜひ、子どもたちと小さなイワシとの格闘をご覧ください。→ここをクリック
それでもなんとかうまく開くことができ、フライパンで焼き始めると、調理室は香ばしいにおいに包まれ、それまでの悪戦苦闘から開放されました。
そして、最後に缶詰のイワシとの食べ比べです。
「どう、どっちがおいしい?」
「こっち!」
と自分が焼いたイワシを指差しました。もちろん比較は味だけではありませんが、よい実習、よい経験をしたようです。
ちなみに、今日の給食もイワシでした(笑)

楽しみだなぁ(10月2日)

心地よい風が吹く午後、保健室の前にある花壇で声がしたので行ってみると、I組とJ組の子たちが自分たちの畑で作業をしていました。
 
I組・J組の子は、その子のもっている特性に応じて交流学級へ出かけ、そのクラスのこと一緒に授業を受けることも多くあります。この時間も、体育をはじめいくつかの授業にいっている子がいて、全員集合というわけにはいきませんでしたが、4人の子がスコップでせっせと土を掘り起こしていました。
「何してるの?」
「畑をつくってます」
「ここで何を育てるの?」
「いも!」
「じゃがいも!」
「さつまいもが好きなんだけどなぁ」
「わたしは、さといもが好き!」
と手と同じくらい口が動いてにぎやかな畑づくりです。
あらかじめ石灰をまいておいて土をスコップで深いところまでほぐし、そのあとは畝(うね)を上手に作りました。そして、そこにていねいに肥料の粒をまいていきます。
 
おいしいおいもさんができるかな。
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秋晴れの下で(10月1日)

日本列島を縦断するように過ぎ去った台風24号。暗くなってから風雨が強まったので、不安な夜を過ごされたご家庭も多かったのではないでしょうか。朝のSTで、担任からも、
「被害などはなかった?」
と声をかけていました。
 
子どもたちが目を覚ましたころは、まだ黒い雲が広がり細かな雨も落ちていました。しかし、それもじきにあがり、代わって真っ青な空が広がってきました。それにともない、教室を吹き抜ける風もさわやさに感じるようになってきました。
そんな4時間目、プラザでは3年生が校舎を写生していました。いろいろなアングルからながめながら、ここだと思うところに腰をおろします。多くの子が弥富中のシンボルでもある「えんぴつ塔」を描いています。えんぴつ塔の先を見ると、青空と太陽がまぶしく目に飛び込んできて、昨夜の台風がまるでうそのようです。3年生の子には、スケッチブックだけではなく、目にも心にも残していってほしい秋の晴れのひとこまでした。