戦争を語り継ぐ(10月23日)

「戦争って怖いもんだよ」
テレビのインタビューに答えるその人は、静かな口調でそう話しました。
 
今日は2年生の平和学習の一環で、「ピースあいち」から戦争の語り部の方においでいただき、その話をうかがいました。正確には、戦争を体験されたのはその語り部の方ではなく、その方のお父さんでした。太平洋戦争の戦況がいよいよ悪くなり、じわじわと戦争の舞台が本土へと近づいてきた時、沖縄でそれを迎え撃った体験をおもちでした。沖縄戦はとても激しいもので、ガマと呼ばれる洞窟に身を隠すもののそこから生きて出られたのはわずか9人だそうです。その方が、亡くなる直前に、
「戦争が怖いもんだということを、ぜひ伝えてくれ」
と遺言のように娘さんに話したそうで、その娘さんが今日、
「語り部ではなく、語り継ぎ部です」
と、子どもたちに戦争の悲惨さ、怖さを語ってくださいました。
 
2年生の子たちは、今、来月に行われる広島研修に向けて、事前学習や平和記念公園で捧げる千羽鶴つくり、合唱練習などに取り組んでいます。書物や資料で調べた知識としての戦争と、今日うかがった話とはまるっきり違い、子どもたちは言葉を失っていました。しかし、お父さんが伝えたったことは娘さんから弥富中の2年生に少しだけかもしれませんが確実に受け継がれたように思います。