イワシのかば焼(10月3日)

体操服に着替え、小学校の家庭科の授業で作ったエプロンをしてニコニコ顔の1年生が入ってきた調理室に、
「キャー、ムリ、ムリ」
という悲鳴に似た声が響き渡るのに、そんなに時間はかかりませんでした。
 
今日は、1年生の調理実習。テーマは「イワシのかば焼き」です。ただかば焼きを作るだけではなく、今や多くの家庭で使われているレトルト食品や缶詰などと比較することがねらいとなっています。ですから、まずは生のイワシを包丁を使わずにさばくところからはじめ、それをフライパンでかば焼きにします。そして、最後にイワシの缶詰を温めて、それと食べ比べ、それぞれの長所や短所を話し合う授業です。
さて、問題は、そのイワシの調理です。先生から、
「包丁を使いません」
「えーっ、じゃ、どうやってやるの?」
「まず、頭をこうやって取って…」
「えーっ!」
「次におなか側を上にして、指でこうやって裂いていきます」
「ムリ、ムリ、絶対にムリ!」
でも、中には、
「オレ、魚、さばいたことあるよ」
という子もいました。
一人一匹ずつのイワシを恐る恐るしっぽを持ちますが、そこからなかなか次へ進めません。でも、意を決して少しずつはらわたを出したり骨を抜いたりします。ぜひ、子どもたちと小さなイワシとの格闘をご覧ください。→ここをクリック
それでもなんとかうまく開くことができ、フライパンで焼き始めると、調理室は香ばしいにおいに包まれ、それまでの悪戦苦闘から開放されました。
そして、最後に缶詰のイワシとの食べ比べです。
「どう、どっちがおいしい?」
「こっち!」
と自分が焼いたイワシを指差しました。もちろん比較は味だけではありませんが、よい実習、よい経験をしたようです。
ちなみに、今日の給食もイワシでした(笑)