私が教師になりたてのころ、
「一人の子と5分間話した日はあるか」
という言葉を雑誌で見かけました。
毎日、子どもたちと接し、何かしらの声をかけていた自負はありましたが、そうやって改めて問われると、自信をもって「はい」と言えなかった自分がそこにいました。
子どもたちの心は揺れています。中学校生活というものがそうさせている部分もあると思いますし、多感な年頃だからかもしれません。
そんな揺れや不安を家族や友達、担任に出せる子はごく少数です。多くはそれを自分自身の中に抱え込んでしまっています。
授業が終わった後の1時間を「教育相談」として担任と短い時間ですが話す場を設けました。この時間で抱えているものが解決することはできません。しかし、「学校の中で一番身近にいる担任が、いざというときには話を聞いてくれる」というメッセージは伝えたいと思います。